久我山から神田川沿いを井の頭公園まで歩き、池を一周して帰ってくるのが、いつの頃からかお決まりのウォーキングコースとなっている。朝でも夜でも、気が向いたら歩いている。
歩いていると、大体どこかで犬の散歩をしている人とすれ違う。自分は動物を飼っていないのでつい目がいってしまう。
まったく、いろいろな種類の犬を見るのは楽しい。
およそペットとして飼われている犬種のほとんどを見ることができるのではないか、と思えるくらい日々違う犬を見る。
レアなとこだと大きなダルメシアン、ボルゾイあたりか。グレートデンも見た気がする。名前がわからないエジプト風の犬なんかもたまに歩いている。
日本犬は一見どれも似たり寄ったりだけど、顔つき毛並み肉付きは犬それぞれなので、じっくり見るとカッコよかったり可愛いかったり普通だったりする。これもまた楽しい。
たまに鼻の先から尻尾の先まで絵に描いたように普通な日本犬とすれ違ったりして、そういう時は、おお、ザ・犬だ、とテンションが上がってしまう。ザ・ポチ。
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鳥も見る。鳥を見るのも楽しい。
川沿いの道はドバト、カルガモ、コサギ、このへんが固定メンバーで、見渡せば大体この中の誰かしらがいる。
彼らは犬と違って個体ごとに大きな差がないので、姿形よりもその行動に注目する。
ドバトの見どころはやっぱりくるっぽーと鳴く瞬間。
集団で地面をつついてる鳩の群れを見かけたとき、かすかにぽーぽーと鳴き声が聞こえるときがあるけれど、そういうときは喉元がふくらんでいる鳩を見つける努力をする。
すると大体、くるるぽーぽーと聞こえるたびにぷっくりと首を膨らませてるやつを発見できる。普通の鳩なのに、鳴いてるときだけデブの鳩になったように見える。楽しい。
カルガモはだいたいいつも活発なので、寝てるところに遭遇すると嬉しい。
首をたたんで、置き物のようになっているカルガモを見ると、近づいてすっと持ち上げたい衝動にかられる。そのまま腕の中で眠り続けてくれたら、さぞ温かく、柔らかいだろう、と想像する。大きさも丁度良い。
コサギは……ハンティング成功の瞬間をいつ見せてくれるのか。
いつも抜き足差し足で川の浅い場所を歩いていて、おそらく水中の魚か何かを狙っているんだろうけど、そこから先の展開を見たことがない。
あの辺りのコサギが特別下手くそなのか、そもそもめったに成功しないのか、そのへんは分からない。がんばれ。
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たまに、川沿いの道、あるいは公園の池に小さな人だかりが出来ていることがある。
みんな手に手にスマホを構えて、何かを撮ろうとしているのがわかる。
そういう時は大体、めったに見られない鳥がその視線の先にいる。
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めったに見られない鳥は何種類かいるけれど、やっぱり一番人気はカワセミかになるか。
普段カルガモしかいない場所に、青く美しい鳥が現れる。見慣れた風景の中に見慣れないものが紛れ込む不思議さ。青一点に目を取られる。
↓スマホの写真ホルダーから。
日付けは2022.6.12、時刻は7:16、場所は久我山近くの神田川。
ズームはこれが限界なのだろうか。カメラ機能を使いこなせてない感じがする。
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個人的に、ウォーキングコースで見られるレア鳥の中で一番好きなのはゴイサギ。
フォルムの可愛らしさと、なんとも言えない顔つきがたまらない。どんくさそうなところも良い。
↓写真ホルダーから。
日付けは2023.1.4、時刻は8:07、場所は井の頭公園のひょうたん池。
↓写真ホルダーから。
日付けは2022.2.5、時刻は7:45、場所は同じくひょうたん池。そこそこレアな飛ぶ瞬間。
↓同じくゴイサギが飛ぶ瞬間。
日付は2022.2.12、時刻は8:33、場所は水門橋。ひょうたん池の横にある橋です。
ゴイサギはカワセミに比べると遭遇する率はかなり高い。いつもひょうたん池にいるので、近くを通るときは必ずチェックしている。
経験でいうと午前中の遭遇率が高い、というか午前中以外にいたことがない。
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逆に、暗くなってからしか見たことがないのがアオサギ。
夜の池 ゆらゆら動く白い影 正体見たりアオサギ一羽。
ゴイサギもアオサギもひょうたん池で見られるけど、時間帯は全く逆。仲が悪いのだろうか。
↓写真ホルダーから。
日付けは2023.1.3、時刻は18:03、場所はひょうたん池。
一度だけ、アオサギが電線にとまってるのを見かけたことがある。
たぶん、今までに見た電線にとまってる鳥の中で最大。
↓写真ホルダーから。
日付けは2022.7.17、時刻は19:28、場所は神田川沿い、三鷹台から井の頭公園へ向かうあたり。
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にしても、レアな鳥がみんな青い鳥というのがなんだか面白い。メーテルリンクも似たような経験があったのかなぁ、なんて思ってしまう。
とはいえ、チルチルとミチルの家にゴイサギがぼーっと立ってるのを想像すると、それはそれでちょっと違うかな、とは思うけど。